デンタルコラム
歯周病の進行段階と治療法 早期発見が重要な理由
歯周病は多くの方が悩む口腔疾患で、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気付いたときには進行していることが少なくありません。
歯周病が進行すると、歯を支える骨や組織が破壊され、最悪の場合、歯を失う原因となります。
この記事では、歯周病の進行段階とそれぞれの治療法について詳しく解説し、早期発見がなぜ重要なのかを説明します。
歯周病の進行段階
歯周病は大きく分けて4つの進行段階に分類されます。
それぞれの段階で適切な治療を受けることが、歯の健康を維持するために重要です。
歯肉炎(初期段階)
特徴
歯肉炎は歯周病の初期段階で、歯ぐきの炎症が見られます。
この段階では、歯垢(プラーク)が歯と歯ぐきの境目にたまり、歯ぐきが赤く腫れたり、ブラッシング時に出血したりします。
治療法
歯肉炎は比較的簡単に治療できます。
正しい歯磨きとデンタルフロスの使用で歯垢を取り除き、定期的な歯科クリーニングを受けることで歯ぐきの炎症を抑えられます。
専門的なクリーニングにより、歯垢や歯石を徹底的に除去することが重要です。
軽度の歯周炎
特徴
歯肉炎が進行すると、軽度の歯周炎に移行します。
この段階では、歯ぐきの炎症が歯周ポケットと呼ばれる歯と歯ぐきの間の隙間に広がり、歯を支える骨に影響を及ぼし始めます。
歯ぐきの腫れや出血に加え、口臭が強くなることがあります。
治療法
軽度の歯周炎は、歯肉炎と同様に歯垢や歯石の除去が重要です。
スケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(歯根面平滑化)を行い、炎症を抑えます。
適切な口腔ケアを続けることで、病状の進行を防げます。
中等度の歯周炎
特徴
中等度の歯周炎になると、歯を支える骨がさらに破壊され、歯周ポケットが深くなります。歯ぐきが後退し、歯が長く見えることがあり、歯がグラグラし始めることもあります。
この段階では、歯ぐきからの膿や持続的な口臭が見られることがあります。
治療法
中等度の歯周炎には、より積極的な治療が必要です。
スケーリングとルートプレーニングに加え、必要に応じて抗菌療法を行います。
定期的な歯科医師のフォローアップと徹底した口腔ケアが欠かせません。
重度の歯周炎
特徴
重度の歯周炎は歯周病の最も進行した段階で、歯を支える骨や組織が大幅に破壊されています。
歯のぐらつきが顕著になり、最悪の場合、歯が抜け落ちることもあります。
痛みや腫れ、出血が頻繁に見られ、日常生活に支障をきたすことがあります。
治療法
重度の歯周炎には外科的な治療が必要となることが多いです。
歯周ポケットを減少させるためのフラップ手術や、骨の再生を促すための再生療法が行われます。
早期発見が重要な理由
痛みや不快感を最小限に抑える
歯周病が進行すると、痛みや不快感が増し日常生活に影響を与えます。
初期段階で発見し治療することで、これらの症状を最小限に抑えることができます。
歯を失うことを防ぐ
歯周病が進行すると最終的には歯を失う可能性があります。
早期に治療を行うことで、歯を支える骨や組織の破壊を防ぎ、歯を失うことを防ぐことができます。
全身の健康を守る
歯周病は口腔内だけでなく全身の健康にも影響を与えます。
歯周病の細菌が血流に入り込み、心臓病や糖尿病のリスクを高めることが知られています。早期に治療することで全身の健康を守ることができます。
治療費を抑える
歯周病の進行段階が進むほど治療は複雑になり費用も高額になります。
早期発見と治療は将来的な治療費を抑えることにもつながります。
まとめ
歯周病は初期段階での発見と治療が極めて重要な疾患です。
日々の口腔ケアを徹底し、定期的な歯科検診を受けることで、歯周病のリスクを大幅に減少させることができます。
早期発見と予防策を取ることで、歯周病から自分の健康を守りましょう。
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